彼岸の祈念

お彼岸には好きな彼岸花の絵を描きたいと思い、あませと翁の面と彼岸花を描きました。

なかなか思い付かず、悩んでいたのですがもともとこの絵は薪能の絵にしようと思っていたもので、下描きを詳細にしていた時にふと彼岸花が合うのでは?と思い薪能の炎ではなく彼岸花を際立たせてみようと色々挑戦した絵になりました*

やたらと面が描き込んである下描きはこちら↓

うっかり、スマホをずっと寝室に置きっぱなしで描いていたので途中経過はありません…‪ㅠ_ㅠ‬

下描きでは手前に炎がある線のままですがその線は消してからマルチライナーのクールグレイでペン入れ、お面は色鉛筆でうすい線を大まかに入れました。

ここからの問題となるマスキング…あませとお面まわりはすぐ終わりましたが、彼岸花はフリーハンドでその場でマスキングなので失敗したら全てがおじゃんなのです!( ꒪Д꒪)

資料を見つつなんとかマスキングしたので結構時間がかかりました;

乾いたらまず暗くする背景から、青っぽい濃いグレーを塗っていき、乾かしてまた重ねた後思いつきで上から筆で色を垂らしてみました*

紙は立てて、途中で垂れた色が止まってしまうのでちょんちょん水分を足して下まで垂らしました。なんとなく合うかな?とやってみただけですが完成してから見るとアクセントになっているような気がします。

背景が終わったらマスキングを剥がして翁の面を細かく描き込んでいきました…その方が良くなるので最近は細かく描き込む時はとことんやるようになったかもしれません。

皺の陰影や面に入る大きな影は赤みのあるくすんだ色にしたり、影を入れた後も加筆したり正面から見て左側を濃くしたら好々爺のようでいてどこか不気味な感じが出たかなと頑張ったので気に入っています。

乾かしている間にあませの髪、肌を塗ってだんだん濃くしていき、髪に合わせて肌の影は褪せた青紫色にしてみました。

瞳も塗って乾いたらまつ毛部分を小さな筆で色を抜いてみたり。服は彼岸花を際立たせるため影を多く入れて彩度も抑え目にしています。

そしていよいよ彼岸花です!

マスキングを剥がすと思ったより上手く白抜き出来ていました〜!

彼岸花は赤と白にしようと決めていたのでどれを赤にするか、割合も決めてから塗っていきました。今回は大まかな形だけではなく花が反りくり返っている、小さな花を何個も咲かせるところなど彼岸花の細かいところを見て描いてみました*

色も赤色を花ごとに変えています〜

なんだか想像していたよりもおどろおどろしい雰囲気になりましたが翁の面や彼岸花がうまく描けたようで無事完成できて嬉しかったです。

翁の面は笑みを浮かべる独特の表情や能においての演目も特別なもので、翁の面は神聖な神であるとされ、シテは心身を清め御神酒を戴いてから舞う慣習、能にして能にあらずといわれる由縁も興味深く舞も物語はなく祈りの儀式、神事のような要素が強いようです。

なので題名にも祈念を付けてみました!

おどろおどろしくなったのと面を描き込んだからかこの絵のページを開いたままにしていたらあませと翁にどきりとする事があります^^;

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